メルカリを使っているだけで、古物商許可が必要・不要と決まるわけではありません。自分の持ち物を売る場合と、中古品を買い受けて再販売する場合を分け、営利目的や反復継続性を含む取引の実情から考えます。販売件数・売上・利益だけで決まる全国一律の線引きはありません。

「自分は不用品を整理しているだけ?」「中古品を買って売るなら許可が要る?」と迷ったら、まず次の4点を確認してからケース例を見てください。

1. 何を売る?
古物に当たる物品か、未使用品かも含めて確認。
2. どう入手した?
以前から持っていた物か、中古品を買い受けた物か。
3. 買った目的は?
自分で使うためか、再販売を予定していたか。
4. どのように続けている?
同種の取引、購入・出品の頻度、営利性など全体の実情。

まずは目安を確認|不用品処分から中古品の仕入れ販売まで

🟢自分の物を手放す
🟢〜🟡購入・売却経緯を確認
🟡取引全体の実態を見る
🟠仕入れ販売に近づく
🔴許可を前提に確認
色の境界は法律上の線引きではありません。「許可が要る/要らない」の判定色ではなく、確認の必要性を考えるための目安です。個別の取引は、商品の入手経路や販売の実情を踏まえて管轄警察に確認してください。

古物営業法上、営利目的で同種の取引を反復継続する「営業」に当たるかなどを確認し、古物を買い受けて販売する営業等に該当すれば許可が必要です。一方で、古物を売却することのみを行う営業は、古物営業から除かれています。自分の持ち物の処分と、中古品の仕入れ販売は同じ扱いではありません。 [古物営業法(e-Gov)]

メルカリでの販売例22ケース

以下は、読者が自分の取引状況を整理するための例です。カードの色は個別の法的判断を示しません。

🟢 自分の物を手放す例

1. 長年着た服を数着売る

状況:自分で着ていた服を整理して出品。

目安:🟢 許可不要と考えやすい

なぜ?自分の所有物を手放す取引で、仕入れて売る形とは異なります。

ポイント:別に中古品を継続仕入れしている場合は全体で確認。

2. 引っ越しで家具・家電を30点売る

状況:転居に伴い、家にある品をまとめて処分。

目安:🟢 許可不要と考えやすい

なぜ?出品数が多いことだけで古物営業とは決まりません。

ポイント:点数だけでなく、入手の経緯を分けて考えます。

3. 10年集めたゲーム・フィギュアを50点整理

状況:趣味のコレクションを一度に出品。

目安:🟢〜🟡 経緯を確認

なぜ?件数だけでは決められず、収集品の整理という事情があります。

ポイント:販売用に買い集めた場合とは分けます。

4. 昔買った限定スニーカーが高く売れた

状況:保有していた品が購入価格より高値で売れた。

目安:🟢 利益だけでは決まらない

なぜ?1件で利益が出たという結果だけでは、営業かどうかは決まりません。

ポイント:利益を狙った継続的な仕入れは別途確認。

5. 自分用の服がサイズ不一致で売れた

状況:購入した服が合わず、1回出品した。

目安:🟢 経緯を説明できる例

なぜ?購入後に不要と分かり、処分する場合です。

ポイント:すぐ出品したという一点だけで結論を出しません。

6. 自分用のゲームを使わずに売る

状況:遊ぶつもりで購入したが、結局使わなかった。

目安:🟢 売却のみの事情を確認

なぜ?未使用でも「古物」に該当し得ますが、古物該当性と許可要否は別の問いです。

ポイント:「未使用だから古物ではない」とは限りません。

7. 買い替えで以前のカメラを売る

状況:使っていたカメラを手放し、新しい機材に替える。

目安:🟢 不用品処分に近い

なぜ?使用していた機材の入れ替えという経緯です。

ポイント:中古品を仕入れて売る別の取引があれば併せて確認。

🟢〜🟡 購入・売却の経緯を確認したい例

8. 届いた中古バッグが合わず出品

状況:購入した品がイメージと違い、出品した。

目安:🟢〜🟡 経緯を確認

なぜ?単発の処分か、再販売目的の購入を続けているかで事情が異なります。

ポイント:購入前後の経緯を整理。

9. 合わなかった古着を季節ごとに数点売る

状況:自分用に買った服の一部を手放す。

目安:🟢〜🟡 全体を確認

なぜ?不要品処分か、同種商品の仕入れ販売かは取引の実情によります。

ポイント:購入頻度や販売用の選定も含めます。

10. 贈答予定が変わり、未使用の食器を売る

状況:一般消費者として購入した品を、予定変更で出品。

目安:🟢〜🟡 古物該当性と許可要否を分ける

なぜ?一般消費者に渡った未使用品でも古物に該当し得ます。

ポイント:それだけで許可が必要とは結論づけません。

🟡 取引全体の実態を確認したい例

11. 中古品を買い、使った後に一部を売る

状況:中古品を何度か購入し、使った品の一部を出品。

目安:🟡 全体の実態を見る

なぜ?使用目的の購入か、販売目的を含むかなどを合わせて考えます。

ポイント:購入頻度・品目・出品時期を整理。

12. 相場を見て中古品を買い、値上がり品を売る

状況:中古品の価格を比較し、売却することがある。

目安:🟡 仕入れ目的を確認

なぜ?価格を意識した購入は、他の取引事情と合わせて確認したい要素です。

ポイント:1件の利益だけで決めません。

13. 仕入れた中古品が売れず、赤字で処分

状況:販売目的で中古品を買ったが、購入額を下回って売れた。

目安:🟡 利益だけでは決まらない

なぜ?個々の取引で現実の利益が出たかだけでは判断できません。

ポイント:一連の行為全体を見ます。

14. 家族の古い品を譲り受けて出品

状況:親族から品を受け取り、メルカリで販売。

目安:🟡 一律分類しない

なぜ?「家族の物」という関係だけで許可要否は決められません。

ポイント:譲渡の経緯や他の仕入れ販売を整理して警察へ確認。

🟠 仕入れ販売に近づいている例

15. 安く買える中古品を選んで購入し、販売

状況:価格や売れ行きを見て中古品を購入することがある。

目安:🟠 許可要否を真剣に確認

なぜ?購入時から再販売を意識している事情があるためです。

ポイント:継続性や仕入れ経路を含めて管轄警察へ相談。

16. 同じ種類の中古服を繰り返し仕入れる

状況:状態を整えて、同種の古着を続けて出品。

目安:🟠 仕入れ販売に近い

なぜ?仕入れ・再販売の反復がうかがわれる状況です。

ポイント:売れた品だけでなく、取引の継続実態を説明。

17. リサイクル店で中古ゲームを買い、販売

状況:複数店を回って中古品を購入し、出品する。

目安:🟠 許可要否を確認

なぜ?古物の買受けと販売という要素があります。

ポイント:営業として始める前に管轄警察へ確認。

18. 中古品販売を副業として続ける

状況:本業のほかに中古品を仕入れ、販売。

目安:🟠 副業でも確認

なぜ?副業・内職も営業と認められ得ます。

ポイント:副業だから対象外とは扱いません。

🔴 古物営業として許可を前提に確認したい実態に近い例

19. メルカリで中古品を買い、繰り返し再販売

状況:中古品を購入し、別の購入者へ継続的に販売。

目安:🔴 許可を前提に確認

なぜ?古物の買受けと再販売が反復する実態に近いためです。

ポイント:営業開始前に許可要否と申請を確認。

20. 中古スニーカーを仕入れ、在庫して継続販売

状況:サイズや状態を選び、在庫として販売を続ける。

目安:🔴 許可を前提に確認

なぜ?仕入れ・在庫・継続販売という実態が見られます。

ポイント:件数しきい値ではなく全体像を相談。

21. 中古カメラを複数仕入れて継続販売

状況:整備・商品情報の準備をして、販売を続ける。

目安:🔴 許可を前提に確認

なぜ?整備の有無ではなく、古物の仕入れ販売を続ける実態が中心です。

ポイント:営業として行う前に管轄警察へ確認。

22. 仕入れ販売の副業アカウントを継続運営

状況:中古品を仕入れ、継続的な販売を前提に運営。

目安:🔴 許可を前提に確認

なぜ?本業か副業かではなく、営業の実態から考えるためです。

ポイント:在庫・販売計画も含めて事前に確認します。

ケースだけでは一律判断しにくい例

  • 小売店の新品を仕入れて販売:「新品だから古物ではない」「新品転売なら古物商許可が必ず要る」と一律に決めません。購入経路、取得目的、販売形態を整理して管轄警察へ確認してください。
  • 家族・友人から無償で譲られた品を販売:譲渡という関係だけで一律分類しません。品物の経緯と、本人の他の仕入れ販売を含めて確認します。
  • 寄付目的を含む販売:寄付するつもりという一点だけで許可不要とはしません。仕入れや販売の全体像を確認してください。

同じ50点でも、取引の意味は同じではない

A|10年かけて集めたコレクション

趣味で持っていた品を整理して売る。取得目的・購入頻度・販売目的・反復性を確認します。

B|販売目的で中古品を50点仕入れ

中古品の買受けと再販売を予定して仕入れる。件数が同じでも取引の実態は異なります。

「50点」という数字だけで結論は出せません。品物をどう取得し、どのような目的で販売しているかを見ます。

「自分用に買った」場合も、取引全体を確認

A|一度だけサイズが合わず売った

購入・出品の経緯と他の取引を含めて確認します。

B|毎月中古品を買い、短期間で再販売

同種の購入と販売を続けている実態を整理します。

本人の説明だけで決めない。「自分用だった」という購入理由も事情の一つですが、購入・販売の反復、同種商品の継続、購入から出品までの期間、相場を意識した選定などを含む客観的な取引実態を見ます。どのように説明すればよいかという言い訳作りではなく、実際の経緯を正確に整理してください。

利益が出た・赤字だっただけでは決まらない

A|昔の限定品が高く売れた

一品で利益が出ても、それだけで古物営業とは決まりません。

B|販売目的で仕入れたが赤字

一品の赤字だけで営業ではないとも決まりません。

警察庁の基準は、営利目的について、個々の行為ごとに現実の利益が出ていることを必要としていません。一連の行為全体を見て判断します。

何件売ったら?月いくらから?

法令や警察庁基準に、メルカリで「何件売れば許可が必要」「月いくら売上があれば必要」という一律の数字は示されていません。100件売った、月10万円売れた、1件で10万円の利益が出た、という数字だけで結論を出さないでください。

多数の私物を一度に整理する場合もあれば、少数でも中古品の仕入れ販売を繰り返す場合もあります。数字は取引実態を説明する材料の一つとして扱います。

副業やお小遣い稼ぎなら対象外?

本業ではなく副業・内職として行う場合でも、古物営業に当たり得ます。「副業だから不要」「小規模だから不要」とは決めず、何をどこから買い、販売目的でどのように続けているかを確認します。

新品・未使用品は古物商許可とどう関係する?

未使用品購入経路・取引目的を確認
古物に該当?一般消費者に渡った未使用品も該当し得る
別の問い許可が必要な営業かを確認

警察庁基準では、「使用のために取引されたもの」には、自己または他人に使用させる目的で購入等されたものが含まれ、小売店等から一般消費者に渡った物品は、未使用でも古物に該当するとしています。ただし、古物に該当することと、許可が必要な古物営業に当たることは同じではありません。

新品を販売目的で仕入れるケースは、商品や仕入経路など具体的な事情を確認する必要があります。「新品だから不要」「新品転売なら必ず許可が必要」とは一律に書けないため、該当する取引を始める前に管轄警察へ相談してください。

メルカリ公式の案内は?

メルカリ公式ヘルプは、個人向けメルカリを不要品売買の場として案内する一方、営利目的で中古品(古物)の取引をしていると認められる場合には古物営業に該当する可能性があり、取引実態や営利性等から個別具体的に判断すると説明しています。

これはサービス提供者による案内です。法令上の判断は、古物営業法と警察庁基準を確認してください。 [メルカリ公式「古物商許可について」]

メルカリShopsは通常のメルカリと分けて確認

メルカリ公式ヘルプは、メルカリShopsで中古品(古物)を販売する場合に古物商許可が必要と案内しています。Shopsガイドには、許認可証画像の提出やショップ情報への許可公安委員会名・許可番号・許可者名等の記載に関する条件もあります。

ここでは、法律上の許可要否と、メルカリShopsの出店・販売ルールを別のものとして確認してください。 [メルカリShops「中古品(古物)を販売する時の注意事項」]

相談するときに整理しておきたいこと

許可要否に迷ったときは、次の情報を事実に沿って整理し、営業所を管轄する警察へ相談します。これは「セーフ判定チェックリスト」や、取引を実態と違って説明するためのものではありません。

  • 品物の入手元、購入日、購入時の目的
  • 中古品か、未使用品か、使用済みか
  • 購入・出品の頻度、同一カテゴリの取引状況
  • 購入から出品までの期間
  • 価格・相場を意識した選定の有無
  • 現在の在庫と、今後も続ける予定

許可が必要そうなら、申請と実務を別々に確認

許可要否の基本と申請手続、許可後のネット取引・本人確認・記録管理は、それぞれ確認する内容が異なります。該当する方は次のガイドを参照してください。

なお、許可を得た後に買取業務を始める場合は、顧客・査定・取引情報や古物台帳など、日々の業務記録を管理する方法も準備します。MINE PRIMEは買取業務の管理を支援する選択肢の一つです。許可要否の判定や法律相談を行うサービスとして紹介するものではありません。 [MINE PRIMEの機能紹介]

よくある質問

メルカリを使うだけで古物商許可が必要ですか?

利用自体では決まりません。自分の物の売却か、古物の仕入れ販売を営業として行うかなど、取引実態から確認します。

不用品を100個売ったら許可が必要ですか?

件数だけで一律には決まりません。入手経緯や販売の実情を見ます。

月10万円売れたら許可が必要ですか?

売上額だけの全国一律基準は示されていません。取引の内容・目的・継続性などを確認してください。

1件で利益が出たら必要ですか?利益がなければ不要ですか?

どちらも利益だけで決められません。一連の行為全体から営利目的や反復継続性を確認します。

自分用に買った品をすぐ売った場合は?

購入時の目的は事情の一つです。購入・販売の頻度や同種商品の継続など、客観的な実情と合わせて考えます。

新品・未使用品なら古物商許可はいりませんか?

未使用でも古物に該当し得ます。また、古物該当性と許可要否は別の問いです。新品の販売目的仕入れも一律に断定せず、具体的な仕入れ方法を警察へ確認してください。

副業なら対象外ですか?

副業・内職でも営業と認められ得ます。本業か副業かだけでは決まりません。

家族から譲り受けた品を売る場合は?

家族からの譲渡だけで一律に判断しません。譲渡の経緯やほかの取引状況も含めて管轄警察へ相談してください。

メルカリShopsで中古品を販売する場合は?

メルカリ公式は古物商許可が必要と案内し、許認可証画像等の販売条件も定めています。最新の公式ガイドを確認してください。

まとめ

  • メルカリを使うこと自体で許可要否が決まるわけではありません。
  • 自分の物を売る場合と、中古品を買い受けて再販売する場合を分けて考えます。
  • 営利目的・反復継続性は、取引の実情に基づいて客観的・個別具体的に判断されます。
  • 件数、売上、1件ごとの利益だけで一律に判定しないでください。
  • 迷ったら取引の経緯を整理し、営業所を管轄する警察へ相談しましょう。

参考にした一次情報